2月20日に国立大学法人山梨大学 生命環境学部 地域社会システム学科 山梨中銀経営コンサルティング株式会社 経済調査部が発表した「ゆるキャン△」が地域に与えた影響調査の結果が話題になっています。
調査の内容を簡単に紹介します。
調査方法
山梨県を訪れた「ゆるキャン△」のファンへのアンケート調査やヒアリング、 五条ヶ丘活性化推進協議会、山梨県、やまなし観光推進機構をはじめとする関 係者へのヒアリング
調査期間
2018 年 10 月~12 月
調査背景
「ゆるキャン△」は山梨県を舞台に女子高校生たちがキャンプをしたり、日常 生活を送ったりする様子をゆるやかに描いた人気作品である。同作品のテレビ アニメ放映後、山梨県内の聖地(作品に登場するモデル地)を訪れるファンが 急増している。「交通手段も十分ではないエリアに、なぜ多くのファンが集まっ て来るのか?」、「地域にはどのような影響を与えているのか?」といった疑 問に対して、山梨大学と山梨中銀経営コンサルティングが共通の問題意識を 持って調査に取り組んだ。なお、調査に際しては、来訪者数や消費額の増加と いった経済的な面だけでなく、ファン、関係者、地元の人々の生の声を多く聞 くことで非経済的な効果の把握にも努めた。
主な調査結果
「ゆるキャン△」放映後の経済的な効果は8千万
各種イベント開催による来訪者の増加・消費が発生した。県内で開催された各種イベ ントの参加者は総勢 6,000 人以上、県内での消費総額は 8,000 万円超と推計される。 また、11 月に開催された音楽祭イベントにおける参加者一人当たりの県内消費額(参 加費含む)は、山梨県の平均観光消費額(2017 年)の約 2 倍であった。
聖地が広域に点在している
聖地が広域に点在していることにより、聖地を訪れるためには宿泊が絡む滞在となり やすい。関係者によれば、聖地巡礼者には作品に倣ってキャンプをする方がいるほか、 キャンプをしなくても県内の宿泊施設に宿泊する方もみられるという。このように、 「ゆるキャン△」の聖地巡礼は宿泊につながりやすい。
各種イベント開催による来訪者の増加・消費の発生
テレビアニメ放映後、「ゆるキャン△」関連の複数のイベントが山梨県で開催されてお り、多くの参加者がモデル地及び周辺地域を訪れている。
などなど面白い調査結果が書かれています、以前からあるようにアニメに登場した地域の聖地巡礼の効果が大きく一過性のものになる可能性はありますが、その経済効果は大きく現在のアウトドア ブームも重なり当分は続くと思われます。アニメによる地域の復興事業を他の地域でも考えてみると面白いかもしれませんね、というかすでに取り入れているか、、、
ちなみにゆるキャン△で聖地となっている場所はこちら
本栖湖、JR 身延線内船駅、身延橋、南部橋、旧下部小学校・中学校跡、ふもとっぱら(静岡県)、セル バ身延店、河内屋身延店(跡地)、道の駅朝霧高原(静岡県)、JR 山梨市駅、根津橋、笛吹川フルー ツ公園、ほったらかし温泉、霧ヶ峰高原(長野県)、パインウッドキャンプ場、高ボッチ高原(長野県)、四 尾連湖、JR 甲斐常葉駅、JR 身延駅、身延駅前しょうにん通り、夜叉神峠、杖突峠(長野県)、光前寺 (長野県)、こまくさの湯(長野県)、陣馬形山キャンプ場(長野県)、富士山 YMCA グローバル・エコ・ ヴィレッジ(静岡県)、まかいの牧場(静岡県)
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